日坂から東山

カテゴリー │ちょっと一服

日坂から東山

おはようございます。秋番茶摘みに励む深蒸し茶処、東山茶業組合です。

昔むかしのお話、東山を下りてまいりますと東海道は日坂の宿、西へは掛川
宿へ、東からは大井川を渡った金谷宿の間にございます。

金谷からは難所小夜の中山を越えてまいりますが、この峠を下りて日坂で
一服する旅の衆も多かったと聞いております。

この坂を光圀主従がやってまいります。

「ご隠居~この峠さえ越えれば掛川宿、今夜はごちそうをいただきましょう」
うっかり八べえさんあたりが言いまして足を急ごうとしますと、ご隠居が止め
ます。

「寄っていきたいところがあるのじゃ」

「へっ?」八べえさん、ご隠居が日坂の宿から折れてまた山道に向かいます
から「どこへいらっしゃるんで」

ご隠居が訪ねようと思いたったのは日坂から粟ヶ岳に向かって一里、東山
の里でありました。

「掛川でもこの東山が銘茶の出処、とくに深蒸し茶を育てる民がおるのじゃ」
ご隠居は腰も足も達者、そのうえに茶好きときていますからどんどんと坂を
あがってまいります。

「やあ、茶畑だあ」、息をせききっておりましたが八べえさんも黄金とも緑と
も見える茶の葉茶の畑を見まして見事だ見事だと連発しております。

「ご隠居、あそこに茶の文字が」

「そう、あれが霊峰粟ヶ岳、茶の文字は茶をつくる東山の民が木を植えて
茶処東山の心を表しておるのじゃ」

「やあ 見事なものですねえ」、光圀と八べえは掛川で待つ助さん格さん
のことなど忘れまして東山に遊びます。

こんな話は時代が合いませんが、明日もこの続きとさせていただきます。



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この記事へのコメント
こんにちは。
水戸黄門、おもしろいです♪オリジナルの作り話でしょうか~?
Posted by MULAN(ムーラン)MULAN(ムーラン) at 2009年09月30日 12:23
東山茶業組合さん、はじめまして。
この話に感動です!「足あと」からやって参りました、遠州の映像「記録屋」のhagiと申します。いつもご訪問ありがとうございます。

広重畢生の名作浮世絵「東海道五十三次」。江戸より25番目の宿「日坂・小夜ノ中山」の絵ですね!私は、この広重の「東海道五十三次」が大好きなんです。

写真を趣味にして7年前に、サイト「ギャラリー 遠州路」を立ち上げましたのも、ふるさとの消え行く情景(町並み)を写真に留めておきたいと思ったからです。その原点や魅力は、この「浮世絵」にあったと自分では思っています。

ずっと以前に、石畳の残る「金谷宿」辺りを撮影に行った時、丁度「宿駅制度四百年記念絵はがき」が売られていましたので、何をいわんやすぐに買い求めました。見ていて、すべてが心が和む「時代絵巻」ですね。

その浮世絵の写しですけど、趣味で描いた線画を今度アップしようと思います。それと、今年の春に「日坂宿」や「粟ヶ岳」を撮影して来ましたので、その時の写真も、いつか折を見て掲載したいと思っています。

祭りや暮らし、茶作業を含む「東山の里」の情報もぜひアップなさって下さい。
「お茶」に絡んだ情景撮影もして行きたいと思っています。

今日はハッとするような、とても素晴らしいページを拝見させて頂きました。
ありがとうございます!また今後とも、宜しくお願いいたします。
Posted by hagihagi at 2009年09月30日 13:36
MURANさん、いつもご覧いただき感謝します。
どう東山を紹介しようかなと頭をひねっています。
大好きな水戸黄門様に旅してもらおうかと考え
つきました。続きも書いてみようかな
Posted by 東山茶業組合東山茶業組合 at 2009年10月05日 13:49
Hagiさま、コメントをいただきありがとうございます。
日坂宿から訪ねていただく東山を伝えたくてこんな
話を書きました。
五十三次と旅で東山の場所のイメージを持ってい
ただきたいと思います。
私たちの東山にもご事業の合間にお訪ね下さい。
Posted by 東山茶業組合東山茶業組合 at 2009年10月05日 13:52
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