二番茶の道

カテゴリー │お茶畑の働き者



おはようございます。深蒸し茶の東山は梅雨の晴れ間に二番茶摘みを
しています。

お茶好きの方は新茶(一番茶)を楽しみにされますが、一番茶摘みか
らほぼ40日、再度萌えてくる茶を摘むのが二番茶摘みです。
全国では三番茶まで摘むところがありますが、東山では二番茶までと
なります。

今年は一番茶が遅くなった分、この時期に二番茶となりました。
平地より温度が低い東山ですが、梅雨にかかる二番茶は珍しいことに
なります。

作業トラックがギリギリの作業道をいきます。
粟ヶ岳のすそ野に広がる私たちの茶畑は山の斜面を有効に生かした茶
園です。
摘んだ葉を新鮮なまま効率よくお茶工場に運べるように茶畑の中に
自分たちで作業道を作ります。

茶作りは作業道づくりでもあります。
お茶を満載したトラックもウンウンと唸りながら私たちを助けてくれ
ています。


 

二番茶の製造

カテゴリー │お茶づくり施設



こんにちは、深蒸し茶処の東山茶業組合です。

梅雨時期から始まりました二番茶も中盤となりました。

本日も朝、雨が降り露払いからの作業となりましたが、その後は晴れ摘採日和になりました。

が、今日も暑い・・・・

もちろん工場内も暑いですが茶師が五感を最大限に研ぎ澄まし製造しております。





 

空に続く茶畑

カテゴリー │お茶摘み風景



おはようございます。粟ヶ岳のすそ野に広がる茶畑は私たち東山茶業
組合の自慢です。

静岡県を旅する人は山の斜面の美しい茶畑の造形を褒めていただけま
すが、茶畑は見た目よりずっと急斜面にあります。

ときどきカメラを趣味とする人が茶畑を撮影にいらっしゃいますが、
車では行けないところが多いのです。

私たちの四輪駆動の作業トラックも斜面をバックで上がってゆく所
も多くあります。そこで降りてまた斜面を歩いて上がります。

山の尾根まで茶畑が続きます。
まるで空に続く茶畑となり、この上にあがれば東山は一望となります。

こっちの尾根の上、あっちの尾根の上、茶摘みの頃には茶摘みする仲
間を見ることができます。
茶畑に続く細い作業道にトラックが進むのが見えます。

私たちは先人から空まで継いだ茶畑を受け継いでいるのです。


 

茶文字粟ヶ岳

カテゴリー │東山を訪ねる



おはようございます。掛川の東端、南アルプスの南限と言われる粟
ヶ岳のすそ野に広がる深蒸し茶の里といつも私たちの郷土を紹介し
ています。

東山でお茶に向かって働けばどの茶畑からも粟ヶ岳を臨むことが
できます。

粟ヶ岳の象徴でもある「茶文字」は少し東を向いています。
東海道国道一号を旅する人は、大井川を渡る頃から粟ヶ岳は正面
に見えてきます。

東に向いているが故に、粟ヶ岳は午前中の光の中で輝きます。
冬や早春の朝日に輝けばとても美しいお山です。

お茶の季節になれば粟ヶ岳は冬枯れた色から茶と共に萌える緑
に包まれます。

お茶畑に上る道には野アザミが咲き、ワラビが萌え出しています。
美しい緑が茶畑から続く眺めも美しいものです。

お茶文字を遠くから眺めるのもよし、近くから見上げるほどに
茶文字を見るのもよいものです。

茶の文字のお山のすそ野で私たちは働いています。


 

ポケットひとつない秘密

カテゴリー │お茶畑の働き者



おはようございます。日曜の朝、おいしいお茶を生産する掛川の
深蒸し茶処の東山茶業組合です。

今朝は私たちの組合の制服についてのお話です。

茶摘みがはじまりますと私たちはローテーションでお茶工場で働
いています。摘んだその日に加工しますから、しばしば朝までか
かる重労働ですが、よい茶づくりの基本としています。

工場で働く私たちの制服はこのような制服ですが、じつはポケッ
トがひとつもついていません。
胸にはもちろん、裾にもついていないのです。

これはお茶の加工の現場でポケットから異物が落下することを
防ぐためにあります。

もし不用意にタバコが落ちたりすれば、加工中のお茶は全て廃棄
せねばなりません。機械を止め徹底的な清掃を行うことになりま
す。

もちろん東山ではそのような事故は起きたことがありません。
服装から徹底し、私物は休憩所に置き、持ち出さないことを義務
づけています。

清潔でポケットひとつなく、私物は一切身につけないことを励行
することもお客様への約束です。

お茶の生産は清潔第一、靴を内履きにはきかえて小石ひとつ持ち
込まないこと、これが私たちが自分たちに課している第一の姿勢
です。


 

目は茶葉に

カテゴリー │お茶畑の働き者



静岡県を旅する人に、茶畑の畝の美しさをほめていただけますが、
これは毎年お茶の木を形よく成型更新してある畝の美しさです。

美しいカーブを作っておくことで茶の萌えは均一となり茶摘みの
スピードと正確さをあげることができます。
そのために私たちは一年茶の木を丹精して育てるのです。

2人用の茶摘み機を使うときは「目は茶葉に」が基本です。浅く
摘んだら萌えた葉を残すことになります。深く摘んだら東山が
求める「やわらかく健康な葉」に茎が混ざります。

茶摘みは常に茶葉に目をこらして摘んでゆくのです。

夫婦や家族で摘んでいても、畝間を行く間は真剣です。ひと畝
が終わり、方向を変えてまた畝間を戻り続ける茶摘みこそが、
私たちの育てたお茶の萌えへの心となります。

一年かけて私たちにおいしいお茶をもらたしてくれるお茶たち
は丁寧に摘まれることを望んでいます。
私たちはそれに応えて一葉も無駄なく、美しい茶を摘むのです。

写真を撮りに言ってもひと畝摘んで腰を伸ばした時に声をかけ
ねばいけません。


 

摘んだ貫目は台貫で

カテゴリー │お茶づくり施設



お茶摘みの毎日は、茶畑とお茶工場を通う毎日、摘んだ茶葉で満杯
の茶袋を摘んでお茶工場に走ります。

おはようございます。南アルプスの南限と言われる掛川粟ヶ岳の
すそ野に広がる深蒸し茶処、東山茶業組合です。

お茶袋で満載のトラックは組合事務所の横にある台貫に乗せます。
(緑色の部分)、運転手は降りてカードを挿して計ります。

この後、茶葉ホッパーに茶葉を落としてまた帰りにここに乗せます。
すると摘んできた茶葉の重さが計量される仕組みになっています。

最盛期ともなりますと、台貫を待つ車、帰りの計量の車で混雑しま
すが、譲りあい、スムーズに計量して少しでも早く茶畑へ戻れるよ
うにしています。

コンピューター化されたシステムを導入していますから、組合員
ごとに計量は積算されて出荷のデータとなり、明日への励みとな
ります。

「今日はたんと摘めたのう」、「がんばったよ」と声を掛け合い
ながら私たち組合員は東山ブランドの深蒸し茶を育て収穫する
心を合わせています。


 

東山ユリの頃

カテゴリー │東山日記



おはようございます。梅雨の合間の少し涼しい朝、最近は朝夕に
涼しい日がありますね。掛川の深蒸し茶処、東山茶業組合です。

東山の一番茶の頃、粟ヶ岳のすそ野に広がる私たちの茶畑への
道には野あざみが咲いています。
「あざみの歌」を口ずさむ余裕もなくお茶摘みに取り組む頃、
あざみは私たちの心を癒してくれます。

そして二番茶の頃、6月は東山にユリの花が見られます。
誰が植えたというわけでもなく、山のあちこちに咲くユリの気高
さに、ハッと作業の手をとめて見ています。

野に咲きながらも気高いユリは、私たちの二番茶への作業を見て
いるのです。

花は誰のものでもなく、そして誰に折られることもなくそこに
咲いています。
きっと来年もあの場所に咲くかなと楽しみなことでもあります。

たくさん咲いたなら一輪挿しに挿して家族に見せましょう。
もう畑に出ない年老いた両親に見せましょう。
そして、幼い子供たちに東山の自然のことを話しましょう。

ユリの匂いをかぐ6月の東山、今朝はちょっと涼しい風が吹いて
います。


 

茶摘みは夫婦で

カテゴリー │お茶畑の働き者



本格的な梅雨の季節、東山は掛川粟ヶ岳のすそ野にあり、雨雲が
かかります。雨の恵みに感謝しつつ空を見上げる毎日です。

掛川の中山間地の深蒸し茶、東山茶業組合です。

東山は山裾の茶畑が多いところ、ほとんどの茶は二人で扱う茶摘
み機で行います。

夫婦で、親子でと茶摘みには家族総出で取り組んでいます。
もちろん最も多いのが夫婦の二人組、親子2代の2組で摘む組合員
も多くあります。

茶摘みはじつは女性の働きに助けられることが多く、お昼に家に
戻り、二人で次はどの畑を摘もうかねと話しをするのです。

点在した茶畑には多くの組合員仲間が働いています。どの畑も
働き者ばかりですから、励まされてまた働きます。

今日ははかどったなと夫婦で話、労わりあってまた明日の天気に
期待する。東山の茶摘みはこうして進んでいきます。

夫婦は茶摘みの相棒でもある。東山のお茶のおいしさは私たちの
健康な働きの成果と自慢しています。


 

一葉たりとも無駄にせず

カテゴリー │お茶畑の働き者



一葉の茶葉も一年の丹精の上に育つ。私たちはその努力の結果の
茶葉を一葉たりとも無駄にしないように大切にしています。

掛川粟ヶ岳のすそ野に広がる深蒸し茶の里、東山茶業組合です。

茶畑で丁寧に摘んだ茶葉は太陽の熱を避けて少しでも早くお茶
工場に運びます。

写真のところが工場の投入口(ホッパー)です。この口に投入
すれば運搬は終わりですが、どうしても茶袋からこぼれる葉が
あります。

投入口には足袋を脱いで入ります。内履に履き替え、小石ひと
つたりとも混ぜないことも私たちのクオリティです。

そしてこぼれた私たちの茶葉を一葉たりとも残さずに掃きいれ
ています。

美しい萌えを残さずおいしい深蒸し茶にすること、これが私た
ちが育てる茶との約束です。

私たちは一葉を大切にお茶畑で働いています。


 

運ぶごとに東山クオリティ

カテゴリー │お茶づくり施設



東山は掛川の東端、旧東海道日坂宿から粟ヶ岳に向かって10分ほど
東山は粟ヶ岳のすそ野に広がる、掛川中山間地の高級深蒸し茶を
育てています。

私たちの組合ではお茶を摘むことに東山深蒸し茶ブランドのクオリ
ティを組合員に求めています。

組合員はトラックに満載の茶葉を運んできますが、お茶工場のホッ
パーにあけるたびに写真のようにサンプルをとります。



検査担当はその葉からランダムにサンプルを籠一杯とり、検査機械
にかけます。検査機械は葉の状況、枝の混じり具合などが検査デー
タとして成績表になって出力されます。

それを組合員に示してよりよい茶を摘むよう努力を促すのです。

自慢の茶を育て、お客様の顔を思い浮かべてやわらかく新鮮な茶
を摘むこと、それが私たちの約束です。
そしてその葉から東山茶業組合ブランドの深蒸し茶が生まれるの
です。


 

四駆と足と

カテゴリー │お茶畑の働き者



おはようございます。梅雨は茶畑を潤してくれる天の恵みです。
私たちの東山はかつて水を引くことで苦労しました。
今は先人のおかげでどの山の畑にも水で困ることはなくなりま
したが、天からの恵みの雨は、東山を潤してくれるのです。

お茶を摘み運ぶトラックは全てが四輪駆動です。

お茶畑を拓けばそこに道をつけるのも私たちです。急斜面にも
お茶を運ぶトラックが行けなければ新鮮な茶葉を摘み運ぶこと
ができないのです。

軽トラックから2トンほどのトラックまで全てが四輪駆動、それ
でもウンウンと唸りながらの傾斜道を走ります。
そして新鮮な茶葉を満載して運ぶのです。

私たちの足元はもちろん地下足袋、茶畑で働く私たちの足袋に
は小石などがついています。
茶葉を運び込むホッパーの前には黄色の囲みがあります。

この中へは小石ひとつ入れないように私たちは足袋を脱いで
入ります。
これもお客様との約束、よいお茶を加工する私たちの心なの
です。


 

茶畑の無限軌道

カテゴリー │お茶畑の働き者



お茶摘みは2人一組で摘む茶摘み機の他に、大型の乗用機械を使う
場所もあります。

掛川の東端、粟ヶ岳のすそ野に広がる深蒸し茶の里、東山茶業組
合です。

乗用茶摘み機は傾斜がゆるい茶畑で使います。道と道の間を繋ぐ
畝を進んで摘み、道に出て方向を変えて次の畝に向かいます。

無限軌道を持つ乗用茶摘み機はとても狭い道でも旋回が可能です。
摘みながら進み、茶袋が一杯になれば上に乗せて運び、畑の両側
をトラックは行き来して、茶袋を受け取ります。

お茶の機械は年間に長い稼動をするものではありませんから乗用
茶摘み機は500万円ほどもします。
他の農業と違い、専用機であることが高価な理由です。

茶摘み機は私たちの相棒です。大切にメンテナンスをしてよい
茶を摘んでいます。二番茶がはじまればまた活躍する相棒たち
です。


 

鳥のつくばい

カテゴリー │東山日記



おいしいお茶を淹れるにはおいしい水が大切。
最近は水ブームでもあり、山の名水を汲んだり、おいしいお水を
買ったり取り寄せたりと水が見直されています。

掛川の深蒸し茶処、東山茶業組合です。

先日ある古い家に伺いますと、広縁に通されました。汗をかいた
シャツを開き風を入れておりますと、庭につくばいがある。

チョロチョロという水の音は、ないよりの涼しさを感じさせて
くれます。

広縁には下駄があり、その水に手を浸せば心まで表れるような
涼しい喜びを感じました。

水清きところにお住まいの家主の心が表れる、そのつくばいは
まるで水鳥のように思えたものでした。

美しい水を保ち、その音でももてなしてくれるうれしさ。

もちろんおいしいお茶を飲ませていただきました。
じめじめした梅雨の合間の涼しい経験でした。


 

色濃きかぶせ茶

カテゴリー │お茶摘み風景



おはようございます。二番茶まであと少し、私たちはまた新しい
萌えに期待して作業をしています。

掛川の東、粟ヶ岳のすそ野に広がる深蒸し茶の里、東山茶業組合
です。

覆いをはずしたかぶせ茶の緑を撮ってみました。
比べなければわかりにくいものですが、透けるような緑とは違い、
緑濃きかぶせ茶の茶葉がおわかりになるでしょうか



通常のやぶきたと並んだかぶせ茶の畝、写真ではわかりにくい
のですが、緑の濃さが違います。
約2週間被覆の下で育ったお茶はみごとにやわらかく緑濃い茶に
育ちました。

かぶせ茶は一番茶の最後、今年は5月22日の作業になりました。


 

かぶせ茶は緑

カテゴリー │お茶摘み風景



私たちの粟ヶ岳を臨む一番高いところにある茶畑が、今年のかぶせ
茶の畑に選ばれました。

一番茶を摘みはじめる頃、組合全員で被せた被覆を2週間後に外し
ていきます。
くるくると男衆が組になって巻いていきます。
長い長い畝を幾畝分も続くのですから重労働です。



東山の働き者の女衆も負けていません。
はずすたびに伸び上がってゆく来い緑のかぶせ茶の色が目に飛び込
んできます。

緑を育てる私たちでさえも「よく出来た」と思えるかぶせ茶です。

色濃く育つことは茶の色にも風味にも貢献します。
かぶせ茶は特別なお茶です。 これを一番茶の最後に収穫します。


 

朝7時に全員集合

カテゴリー │お茶摘み風景



今年は2週間ほど延びた一番茶の収穫、その最後に全員で摘む
茶が待っています。
「5月22日、組合員は各戸1名7:00集合してください」

組合の前の掲示板どおり早朝たくさんの仲間が集まってきま
した。

全員に乗用の茶摘み機が一台、トラックが1台で出発するのは
特別なお茶「かぶせ茶」の茶摘みです。



かぶせ茶はその名のとおり、お茶の畝を被覆してつくるお茶の
ことを言います。
新芽に被せて育てたお茶は被覆の下でより緑濃く成長します。
特別な手間をかけて育てています。

粟ヶ岳を臨む一番高いところにあるかぶせ茶の畝、私たちは
一緒に作業を始めるのです。


 

やっぱり三人が一番

カテゴリー │お茶畑の働き者



先日紹介した女衆2人での茶摘み、茶摘み最盛期には同時に組合
のお茶工場も最盛期となり、交代で男衆は工場の加工担当をし
ますから手がとられてしまいます。

工場の担当のない日は、また家族そろって自分の茶園でお茶摘み
がはじまります。

やっぱり三人がいいね、お母さんは言います。私はもうおてんだ
いの役、二人に任せれば大丈夫と言いながらお母さんは茶袋を
配り、摘んだ袋をせっせとトラックに運びます。

二人が単位の茶摘みですが、やっぱり家族揃ってお茶を摘めば、
こんな笑顔の茶摘みになるのです。

大きなおばあちゃんはもう90歳過ぎ、まだこの間まで茶摘みに
出ていましたが、もう家でのんびりだそうです。
代々続く茶摘み、いくつになってもお茶の季節となれば誰もが
家族の役に立とうとはりきってしまうのです。

東山のお茶は家族で摘む茶、そして組合で心合わせてよい茶を
育てて東山の深蒸し茶としてお届けするのです。

二人より三人、やっぱり家族で摘む茶の楽しさに笑顔になります。


 

脱皮中

カテゴリー │東山日記




こんにちは。

東山茶業組合でございます。

一番茶も終わり、二番茶もそろそろという、このごろ。

茶農家にとって一年でもっとも忙しいのが今です。

ならし、深刈、施肥、防除と仕事を次々こなしていく毎日です。

今日も、肥料をふる仕事をしましたが、茶畑の中を歩いていると緑の物体が。

よく見るとバッタ、しかも脱皮中です。

茶畑でバッタを見掛けることは珍しくないけど、脱皮を見るの初めてです。

ちなみに、バッタがつかまっている茶畑はべにふうき。お茶とは思えないほど威勢がいい品種です。今週には収穫です。



 

夫婦で育てる東山

カテゴリー │お茶畑の働き者



昔は多くのお茶摘みさんが働きにきた東山も、今は家族や夫婦に
おてんだいさんが入るくらいで摘めるよう近代化しています。

私たちが専業で育て自らの手で加工した東山の深蒸し茶を日本全
国の人に呑んでいただこうと計画しています。

写真は昨年度まで小売部としてこのブログやホームページ、取材
など広報活動を主に担当した渡辺さんです。

毎日少しづつ努力して続ける工法はきっと茶づくりと同じでよい
ものを生んでゆくでしょうと今も活動を続けています。

粟ヶ岳を故郷に毎日見上げて育てる掛川の中山間地のお茶として
高い評価を受ける東山の深蒸し茶ですが、伝えなければ誰も知って
いただけません。

東山の伝統であるうね間の敷草についても評価を受け、今年はポ
プラ社の本にも掲載されています。
小売部の広報の担当を終えてもまだ東山を広げる活動は続きます。


 

小さなおてんだい

カテゴリー │お茶畑の働き者



うちのおばあちゃんも張り切っていてね、と茶摘み最盛期にな
れば家族総出で茶摘みをする東山の仲間たち、その中にはまだ
小さい子供もいるのです。

おはようございます。掛川の深蒸し茶処、東山茶業組合です。

摘んだ茶を茶袋につめて満載にしたトラックから降りてきたの
は小さなおてんだいさんです。

大好きなおじいちゃん、おばあちゃんが忙しそうにしていれば
家で待っているわけにはいきません。
長靴を履いてやる気満々でお茶畑におてんだいに来ています。

「えらいな、おてんだいか」と声をかけられて胸を張っている
から小さくても組合の戦力に違いありません。

東山の子は毎日お茶を飲んでいますから、ちょっと口が肥えて
います。
旅に出かけたりして他所のお茶を飲むと、家のお茶のほうがお
いしいとはっきり指摘したりするのです。

小さいおてんだいがやがて東山を背負うようになる日が着ます。
茶摘みを続けて何十年という仲間になるのです。


 

今日は2人で摘みました

カテゴリー │お茶畑の働き者



5月、一番茶が最盛期を迎える頃、東山は家族総出で茶摘みと
なります。

掛川の東端、粟ヶ岳のすそ野に広がる深蒸し茶の里、東山茶
業組合です。

珍しく女性二人での茶摘みです。「今日はお父さんが工場の
当番だから」と言うのは、茶摘みが最盛期の頃、組合で運営
するお茶工場も最盛期となります。

男衆は交代でお茶工場で加工仕事となりますから、女手だけ
となることもあるのです。

お母さんとお嫁さん、長くお茶を摘むコンビですから息を合
わせて摘んでいきました。

茶畑の向こうには自慢の大茶文字が見下ろしています。

東山の働き者は女衆が欠かせません。その頃お父さんはお茶
工場で男衆と一緒によい茶の加工をしているのです。


 

重くなる茶袋

カテゴリー │お茶畑の働き者



おはようございます。二番茶は一番茶摘みからほぼ40日後、
また茶の芽が吹くまで私たちは茶園の整備や追肥を行って
います。

お茶摘みは2人用の茶摘み機の場合、ひと畝の反面づつを
摘んでいきます。
茶摘み機ははさみで摘みながら風を送って摘んだ茶を茶袋
の中に吹き飛ばしていきます。

何も入っていない茶袋をつけて摘みはじめれば引きずって
ゆく茶袋は次第に重くなっていきます。
そんな時、お手伝い(東山では”おてんだい”と言います)
の人は少し茶袋を持ち上げてあげたりします。

二人の気があわないとはかどらない茶摘みです。
そこにまたお手伝いが加われば絶妙のバランスが必要です。

気があわないとかえって重くなってしまいます。

負担にならぬよう一日中摘んでゆく茶摘みは気持ちを合わせ
て働く家族ならではの仕事なのです。


 

粟ヶ岳の季節

カテゴリー │東山を訪ねる



おはようございます。梅雨の前、新緑が緑となる頃、東山は爽やか
な風が吹き通るとても気持ちのよい季節を迎えます。

掛川の東端、粟ヶ岳のすそ野に広がる深蒸し茶の里、東山茶業組合
です。

粟ヶ岳はご存知のように日本一の茶文字の山、茶文字は少し東を
向いていますからむしろ地元掛川より、東海道を東から旅する方
におなじみです。

国道一号であれば大井川の鉄橋あたりから正面に見えてくる茶の
文字で粟ヶ岳だと知っていただけます。

その茶文字が正面に見えるすそ野に私たちの東山があります。

午前中の光の中でさらに輝く私たちの誇りの茶文字をご覧いただ
くことができます。


 

収穫の約束

カテゴリー │お茶畑の働き者



おはようございます。日に日に夏が近づくこの時期、2番茶まで
の期間はお茶を一端休ませ、また成長させる大切な時期です。

掛川の中山間地、粟ヶ岳のすそ野に広がる深蒸し茶処、東山茶業
組合です。

お茶を育てて摘むだけが茶農家の仕事ではありません。摘んだそ
の日にお茶は加工を始めます。それほどの生鮮さを大切にしてい
ます。

茶畑から摘んだ茶葉は茶袋に入れて太陽熱反射シートを被せた
トラックに積み組合のお茶工場に運びます。
そして写真のようにホッパーに投入して加工にまわします。

積んだ茶を温めないように反射シートを被せるのも決まりです
が、黄色の投入口に入るには地下足袋などを脱ぎ、小石などを
混入させないよう注意しています。

一年大切に育てた茶葉を大切に扱うこと、それこそがお客様と
の約束です。


 

茶袋にお茶の山

カテゴリー │お茶畑の働き者



初めて茶畑を訪れる方は「わあ」と驚くほど急斜面にお茶畑は
広がっています。
急なればこそ、太陽の恵みをいっぱいに受けて葉厚がある健康
な茶葉が育つ、深蒸しとは蒸し時間を長くしますから健康で厚
い茶葉が必要なのです。

掛川の深蒸し茶処の東山茶業組合です。

茶摘みと共に大切なのが摘んだ葉をいち早くトラックに積み込
む運び手の働きです。
摘んだ時から鮮度を落とし始める生鮮野菜のお茶は一刻も早く
トラックにかけた反射シートの下の涼しいところに運ばねばな
りません。

お茶袋にはこのようにメッシュで透けたところがあります。
これはお茶に息をさせると共に、茶摘み機が空気で吹き飛ばし
て溜める茶袋の空気抜きとなっています。


 

やわらかく厚く透き通る

カテゴリー │お茶摘み風景



今年は静岡県のお茶の生産量が低かったと言われますが、3月の
霜の害でお茶摘みの時期が遅れたことが大きな原因でした。

東山は掛川の中山間地、平地より少しゆっくり育つ分、被害は
少なく、健康なお茶を育てることができました。

東山は深蒸し茶を専門に作っていますが、これはゆっくり育つ
分、やわらかくて健康で厚い葉のお茶が育つ地であるからです。
一年丹精したお茶の木は今年も美しく密度が高い萌えを見せて
くれました。

東山は粟ヶ岳の風の恵みも受けています。
茶畑に吹き降ろす風は温かく茶葉をゆらしています。
やわらかい緑の茶の萌えの中を通り抜けていきます。

作業の一服で座れば太陽に透けたやわらかいお茶に包まれます。
もっとも茶農家としてうれしい頃なのです。


 

天空のお茶畑

カテゴリー │お茶畑の働き者



おはようございます。一番茶と共に新緑の季節も過ぎた東山、
これから夏にかけてが東山はドライブにいらっしゃってもよ
い季節です。

掛川の深蒸し茶処、東山茶業組合です。

日坂から東山へ上がる道は尾根道です。尾根の上を走るから
風が吹き抜けてゆく中を行くことができます。

粟ヶ岳のすそ野に広がる私たちの茶畑は谷もありますが、いく
つもの尾根にも広がります。

場合によってはそれは空につながるような畑になっています。

下の方から畝毎に一段づつ上っていけば、最後は空に一番近い
畝で働くことになります。
茶農家も他の農業と同じ、少しづつ上を目指すために汗を流す
のです。

一段づつ上がるたびに私たちを見下ろす粟ヶ岳が見えてきます。
「茶」という文字と共に頂上で見守る栄西禅師の教えを思い
出すのです。


 

見本缶は音がせず

カテゴリー │お茶工場紹介



おはようございます。一番茶摘みはじめから40日ほど後、二番茶
が始まります、それまで私たちはお茶に「お疲れさま」と追肥を
したりの世話をしています。

掛川の東端、旧東海道日坂宿から10分ほどお茶文字で知られる粟
ヶ岳のすそ野に広がる深蒸し茶処の東山茶業組合です。

一番茶摘みと加工の毎日の頃、私たちのお茶工場の茶師室では毎
日の見本缶が並びます。
毎日加工するお茶の品質を確かめ、東山茶業組合の深蒸し茶の
ブランドを守るのです。

毎日茶商のみなさんが同じ東山地区の茶工場をまわり見本缶を
集めて廻っていただいています。
私たちの見本もお持ちいただきますが、その時に地域の見本缶を
置いていってくれます。

これを私たちも確かめ、自分たちの茶のレベルを知るのです。

見本缶はこのような筒に入っていますが、詰め方にルールがあり
ます。まずは筒に山にしたお茶を摘め、次に蓋にもお茶を詰めま
す、それを合わせて蓋をするのです。

見本をケチって筒を振って音がするようでは名が廃ります。
こんなこともお茶工場の伝統なのです。


 

お茶袋を担ぐ

カテゴリー │お茶畑の働き者



お茶を摘む前に、お茶畑の畝に段取りよくお茶袋を配っておき
ます。

茶葉を収穫する袋は長さ3mもあり、両側が抜けた筒状になって
います。茶畑ではその片方を縛り、片側を茶摘み機につけてお
茶摘みをします。

そして茶摘み機からはずした茶袋はもう一方をクルクルと巻い
て軽く縛って運ぶのです。

お茶の畝の長さにより、ひと畝分だったり、半畝分であったり
とお茶袋には茶葉が詰まります。
その重さは10キロから20キロにもなり、それを運ぶのです。



茶袋を満載したトラックで組合のお茶工場に向います。
縛ってあった方をホッパーの前の機械の腕にかけてクルリと回
し、ゆるく結んだ方をホッパーの口に入れれば、新鮮な茶葉は
落ちていきます。

お茶摘みの時期は毎日こうしてお茶を運びます。
私たちが丁寧に摘んだお茶はここからおいしい深蒸し茶の工程
に入ります。